響きを聴く
サウンド・インスタレーション, 2024
宗教儀式における響きの部分を抽出し、ミックスした作品。イスラム教の礼拝、カトリックのミサ、浄土宗のお経、曹洞宗の般若心経を現地でフィールドレコーディングし、編集した。
宗教儀式ではしばしばその宗教について書かれた経典を読み上げる時間が設けられる。それらは共通して音の反響を感じられる場所と道具を利用して行われる事が多い。人は響きと余韻を持つ音に神秘性を感じる。音の分身が漂い、消化されていく様は生物の構造を連想させると同時に、道具や適した空間なしでは作り出すことできない非生物的な現象でもある。なぜ私達は響きを心地よく感じ、欲するのかについて考える。