千夜一夜の風鈴
インスタレーション, 2024
特別演習課題作品。四つの風鈴と、吹き流しに書かれた『千夜一夜物語』の原文が風を受け、物語が風によって語り直される。異なる4つの風鈴には対応する日本語訳、英訳、アンデルセンの『絵のない絵本』、そして楽曲『シェヘラザード』の一節が吊り下げられており、扇風機が風を送るたびに、風鈴は音を奏でる。その音は異なる文化や時代が交わる瞬間を生み出す。風は単なる自然の力ではなく、物語を翻訳し、再び生き返らせる役割を果たす。風による翻訳の行為を通して、物語が新たな形で響き、再解釈されることを目指した。