Uitenpen Ⅱ
サウンド・インスタレーション, 2024
ずっと芸術に普遍的なもの、揺るぎないものを求めてきた。しかし、もはやアートには普遍など存在しえない。そこにあるのは作品と、それに賛同する信念のみである。信念は集約され文化を形成し、その枠内での常識を作り出すが、一度枠から外に出れば、当たり前だと思っていた普遍はまかり通らないことに気づく。全ての事柄は流れに流れて形をとどめずに変化してゆく。その中で個が何を普遍だと捉え信じるか。人間の信念は一方で芸術へ、あるいは宗教へ、食へ、恋愛へ、ルッキズムへ、様々に発現していく。その様は有為転変 である。UitenpenIIでは、ひとつのサイン波の音のみから音楽や自然音を複数作成した。それらの音は鑑賞者の動きに連動して切り替わっていく。鑑賞者が一人、二人と増えていくに連れ、音は重なりあい、それら音の組み合わせにより一つの環境音楽が完成する。
Model : Yurino Maehata & Miho kaneko